2D設計製図(AutoCAD)・はじめに

本文は、2D製図を学ぶ学生(2200クラス)を対象に書くものです。授業中に学ぶことは大切ですが、限られた時間に口頭の説明だけではわかりにくいこともあります。少しでも内容を理解してぜひ製図(手書きとCAD)が得意になり、好きになって欲しいと思います。操作を覚えるだけではなく、初めの段階からなぜそうなるのか考えながら作業すると、後々の進歩が早いように思います。学習の参考にになれば幸いです。

では、AUTOCADを始めましょう!

始めに、直線の作図と画面表示の調整をしてみましょう。

画面のメニュー(画面上部に表示されています。これをリボンメニューと言います)から、「線分」をマウスの左ボタンでクリックします。

画面下を見ると、「LINE 1点目を指定:」と表示されています。(この欄をコマンドラインと言います)

AUTOCADでは、メニューからコマンド(CADソフトウェアが機能を実行するための命令)を選択すると、開始点を指定してくださいとか、円の中心位置を指定してくださいとか、次の操作を促すメッセージが表示、対話形式で作業が進められます。

キーボードを使って、1点目で 0,0 と入力して Enter キーを押します。

次に2点目で、100,100(Enter)と指定して、次にもう一度 Entere キーを押して線分コマンドを終了します。直線コマンドは続けて線分を書くことができますので、終了の指令をする必要があります。AUTOCADに慣れるまでは、CADの要求と自分が行いたいこととのズレが多く見受けられます。なぜ思い通りに動かないか?コマンドラインやメッセージに注意しましょう。

ここまでの作業を行っても、次の図のように直線が表示されていない場合があります。画面の表示サイズと図形が合っていない場合には、画面の表示サイズを変えてみましょう。

メニューアイコンを使わずに、ここではキーボードを使って指令(コマンド)を与えてみましょう。キーボードから Z 続けて スペースキー を押します。Z は ZOOM コマンドの略で、スペースキーはAUTOCADではENTERキーと同じ意味で使用されます。ここまでで画面表示の拡大縮小コマンド(ZOOM)が起動されました。このあとオプション(全画面表示や部分拡大など)を指定します。

参考:AutoCADはアメリカで生まれたCADなので、英単語たとえば L(LINEの短縮形) と入力すれば、線分を書くコマンドが実行されますし、C(Circleの短縮形)で円弧を書くコマンドが実行できます。

E 続けて スペースキーを押します。E はエンティティ(図形要素)の略で描かれている図形要素を画面いっぱいになるように表示されます。この他にも A や W 、D などのオプションがありますので調べてみてください。

画面いっぱいに線分が表示されたら、マウスの中央ボタンを回すと画面が拡大/縮小しますので調整します。

次に、作図した線分をマウスの左ボタンを使ってクリックします。そのまま右ボタンを押すと作図画面上にショートカットメニュー(その時々に使用できるメニューやコマンド)が表示されますので、プロパティを選択します。

下図は、線分のプロパティが表示された画面です。線分の端点や角度などの情報が表示されています。